「芝」と「ダート」でベストな馬体重は変わるのか【2021年の中央競馬データで検証】
「芝」と「ダート」でベストな馬体重は変わるのか
今回はこの疑問をデータに基づいて検証してみます。
芝の方が脚が取られにくいので、タイムが早くなる傾向にありますが、馬体重には差はあるのでしょうか。
実際にデータをみて確認していきます。
データは2021年の中央競馬のデータを使う
まずはデータの準備です。
今回は2021年の中央競馬のデータを使って検証していきます。
該当するレースは3,456レースです。
ここからさらに最もレース数の多かった距離の上位5つ(多い順に1,800、1,200、1,400、1,600、 2,000)で絞ります。
これで分析対象となるレースは2,666レースです。
馬体重を集計する
データの準備が整ったので、結果を見ていきます。
全体のデータをヒストグラムで可視化する
まずは全体をみてみます。
データを3着以内に入った馬に絞ったうえでヒストグラムで可視化してみましょう。
きれいな正規分布です。
データ数は8,006個、平均値は474.1、中央値は474です。
標準偏差は28.2、最小値は380、最大値は584です。
全体では470kgあたりがベスト体重といえそうです。
「芝」と「ダート」で馬体重に差は出るか
次に本記事の本題である、「芝」と「ダート」の馬体重をみていきます。
ヒストグラムで表示すると見づらいので、カーネル密度関数で表記します。
グラフを見ると、芝が全体的に左に寄っていることが確認できます。
つまり、芝の方が全体的に体重は軽いということになります。
数値でみてみると
コースタイプ | 平均馬体重 | 中央値 | 標準偏差 | データ数 |
---|---|---|---|---|
ダート | 480.42 | 480.0 | 27.28 | 3850 |
芝 | 468.25 | 468.0 | 27.77 | 4156 |
平均値でもみても中央値でもみても、芝の方が12kgほど軽いことがわかります。
距離別に分解してみる
最後に距離別に分解して「芝」と「ダート」で比較してみます。
ボックスプロットで比較してみました。
全ての距離において、芝の方が馬体重が軽い傾向にあることがわかります。
距離との相関はなさそうですが、「芝」と「ダート」では影響がありそうです。
まとめ
ここでは「芝」と「ダート」でベストな馬体重は変わるのかという疑問をデータで検証しました。
全体的なベストな馬体重は470kgあたりであることがわかりました。
さらに「芝」と「ダート」別にみると、芝の方が体重が軽い傾向にあることがわかりました。
競馬予想の際には注目したいところです。